大きな鉄筋コンクリート住宅の一部分の改装です。奥さんの母親と同居するため、ご夫婦の新たなリビングと寝室スペースを作りました。
一切図面が無かったため、天井裏の梁の位置も事前に確認して計画を進めました。クライアントは出来るだけ高い天井の広々した空間をご要望でしたので、断熱した屋上スラブギリギリまで天井を上げ、露出したRCの小梁は無垢の米松材で囲い古い化粧梁のように見せました。この黒い米松材の化粧梁の存在感がこの空間を決定づけています。ウォールナットの木目や珪砂を浮き出させた漆喰の風合い、そして改装前からの石張りの柱も、この空間の重要な要素となっています。
現場に行く度に気を遣っていただくクライアントとお母さん、そしていつも最大限の歓迎のポーズで出迎えてくれるチワワのハナちゃん、ここもまた暖かな忘れられない現場となりました。