さー「寂」(2)2022.05.18

「さび」と聞くと、僕は「寂」と同時に金属の「錆」も思い浮かべてしまいます。鉄の赤錆、黒錆、銅の赤褐色の錆、そして緑青。機能的には決して歓迎できるものではありませんが、時と共に変わり果てていく金属の姿に「寂」のイメージを重 ...続きを読む

さ ー 寂(さび)(1)2022.04.29

寂(さび)という言葉を聞くと、「わび・さび」という日本独特の美意識を表す言葉の一部と多くの人が思うかもしれません。しかし、どちらも昔からあった言葉ですが、「わび=侘」が茶の世界で極められていった美意識だったのに対し、「さ ...続きを読む

こーコルビュジェ(2)2022.04.16

「ロンシャンの礼拝堂」を見てから十数年後、僕は再び幾つかのコルビュジェ作品に出合うことができました。どれも魅力的な建築でしたが、別格だったのは「ラ・トゥーレット修道院」です。 その狭い修道院の個室に泊まり、食堂で食事を頂 ...続きを読む

こーコルビュジェ(1)2022.04.08

ル・コルビュジェ、本名シャルル=エドァアール・ジャンヌレ=グリ。「20世紀における最も偉大な建築家は誰か?」もしそんな質問をすれば、多くの建築家がこの人の名前を挙げるかもしれません。 「近代建築の五原則」「ドミノシステム ...続きを読む

く・けー空間・建築(5)2022.03.07

建築家にとって「建築」という言葉は「Architectre」の訳語として、芸術的な側面も含む意味深い言葉です。ただ、多くの一般の人達にとっては建設や建造などといった言葉と同じように、その工学的側面のみでとらえられる事が多 ...続きを読む

く・けー空間・建築(4)2022.02.15

「建築」という言葉が「Architecture」の訳語として使われ始めたのは明治以降のことです。 本来「Architecture」いう言葉は「アルケー」=原理・始原と「テクネー」=技術という意味が一体となった言葉で、単な ...続きを読む

く・けー空間・建築(3)2022.02.08

ギーディオンが20世紀初頭からのモダニズムの建築の中に見出した第3の空間概念、これを日本建築の中で考えてみると、僕が最初に思い浮かべるのは、ブルーノタウトによってモダニズムとの類似性を指摘され、世界的にも高く評価されるこ ...続きを読む

く・けー空間・建築(2)2022.02.02

ギーディオンという学者の「空間 時間 建築」という著作が初版されたのは今から80年程前になります。この中で彼は建築空間の発展を3段階に分け,3つの空間概念として要約しています。 第1の空間概念はエジプトやシュメル、ギリシ ...続きを読む

く・けー空間・建築(1)2022.01.13

「空間」「建築」、この二つの言葉は建築家にとって一般の人達とはかなり違った響きを持っています。 「空間」は哲学において、時に全ての事物に先立つ絶対的なものであったり、時に事物間の関係性によって決まる相対的なものであったり ...続きを読む

きー機能・機械(3)2021.12.25

戦時中の1942年、坂口安吾は「日本文化私観」の中で小菅刑務所とドライアイス工場と軍艦の中に感じた「美」について、次のように語っています。 この三つのものが、なぜ、かくも美しいか。ここには、美しくするために加工した美しさ ...続きを読む

きー機能・機械(2)2021.12.01

「機能主義」とは違う超機能主義もしくは極機能主義とも呼べるような建築も存在します。 それは石油コンビナートやセメント工場といった純粋に機能だけを追求した、建築家の美意識が介入しないアノニマスな建築達です。「工場萌え」とい ...続きを読む

きー機能・機械(1)2021.10.29

「機能」という言葉は「建築」にとって大変重要な言葉です。 「形態は常に機能に従う」というルイス・サリバンの有名な言葉が象徴する機能主義と呼ばれる考え方は、20世紀の建築界において非常に大きな潮流となったものでした。「住宅 ...続きを読む

かー階段(3)2021.10.21

スカラレジアや僕の自邸の階段は、階段そのものが階段のためだけの空間の中にあります。サグラダファミリアの尖塔の中のらせん階段も同じです。簡単に言ってしまえば、階段室の中の階段です。そういった意味ではビルの非常階段とも同じで ...続きを読む

かー階段(2)2021.10.13

「階段」で僕が一番多く使うのは鉄砲階段です。 鉄砲階段とは途中に踊り場を設けて曲げたりせず、上階と下階を真っすぐに結ぶ直階段のことで、僕はこれが一番階段らしい階段と思っています。有名なサンピエトロ寺院のスカラレジアも直階 ...続きを読む

かー階段(1)2021.10.01

僕の学生時代の卒業設計のテーマは「階段」でした。「階段」は多くの建築家にとってとても魅力的な存在だと思います。 「階段」は上下の二つの領域を結ぶ連絡通路(動線)という建築にとってとても重要な機能を持っていますが、もう少し ...続きを読む

おー納まり(3)2020.03.17

建築のある部分の「納まり」を評価する時、そこには3つの基準があると思います。 先ずはその「性能」についてです。 例えば、屋根と雨樋の取り合い部分の「納まり」でいえば、ちゃんと雨を受けるか、漏れないか、耐久性はあるか、とい ...続きを読む

おー納まり(2)2020.03.17

「納まり」は「~部分断面詳細図」といった名前の実施図面によって、その部分を切断した断面を図面化する方法で表現されます。 例えば「サッシと外壁の納まり」であれば、サッシが外壁と繋がっている部分を切断したとして、その断面を図 ...続きを読む

おー納まり(1)2018.03.25

「納まり」 僕のような仕事に携わっていると、必ずこの言葉を使います。 多い時は日に何十回も使っているかもしれません。 「例の件は何とか納まりがついた。」「この大きな荷物が納まった。」「納まり」は本来、物や物事がうまく片付 ...続きを読む