梁は建築の構造体を形作る基本的な構成要素の一つです。木造でも鉄骨造でもRC造でも、その床や屋根を支え、その荷重を柱や壁に伝える構造的に大変重要な役目を担っています。
一般的に梁の多くは天井裏や床下に隠れ、人目に触れることはあまりありませんが、たまにそれらがデザイン的に重要な役目を担うこともあります。木造においては、露出した小屋組の中の力強い小屋梁に目を奪われることも少なくありません。僕もたまに施工しづらい丸太を小屋梁として使うことがありますが、その素朴な力強さはやはり大変魅力的です。鉄骨造においても露出した大架構の一要素として、梁が存在感を表すことは珍しいことではありません。橋梁などもその名のとおり梁そのもののデザインと言えるかもしれません。
ただ、RC造における梁の存在感は少し違う気がします。RC造においても梁が空間に露出する例は多々ありますが、それが単独で空間の重要な要素となることはあまりありません。それはRCの特性上、梁は床や屋根と一体となっているためその存在感を発揮出来ないのでしょう。ただ僕が若き日に訪れた篠原一男の「上原曲り道の住宅」は違いました。真っ白い空間に柱と一体となった打ち放しの梁が空中を飛ぶ、その様はまさに空間の主役でした。このRCの小屋梁は通常とは異なり屋根面とは分離し、木造の小屋丸太のように空中を飛んでいるため、その存在感を発揮しているのでしょう。今後、こんな力強いRC梁に出会うことは二度とない気がします。
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