木は以外に重いのです。
以前、改装工事をした時、ホワイトアッシュの無垢板のガラス戸を使った事があります。四方に12センチ巾のホワイトアッシュの無垢の框が回り、中は5ミリの板ガラスで、高さ2.2M巾1.2Mの少し大きめの建具です。それを調整するのに、建具屋さんが大変苦労されていました。「ガラスは重いですからねエ。」と僕が声を掛けると、建具屋さんは即座にこう言ったのです。「この建具はガラスより木の部分の方が重いんじゃないですか。」
建具屋さんにそう言われて、まさかそんな事はないだろうと思って、重量を計算してみました。すると、ガラスが23kg、木が19kgで、やはりガラスの方が重かったのですが、木も意外に重く驚きました。建具を考える時、ガラスは重いという感覚は持っていましたが、木材の重量はあまり意識した事がなかったからです。室内では、木製建具はフラッシュ戸という内部が中空の構造のものを使う事が多く、それは木材の量も少なく、軽量です。そのため、大きなガラスを使うと、それによって重くなる、そんな感覚をずっと持っていたのです。
また、使用したホワイトアッシュという材料は比重が0.69で、松や檜の1.5倍程の重さがあったため、なおさら木部の重量が増えたのです。
「木は以外に重い。」 そう感じました。
ちなみに、桐などの軽い材料は比重0.3、水に沈む木として有名なリグナムバイタは1.3もあります。
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