あ ・ 明かり (4)

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間接照明は雰囲気のある空間を作り出してくれます。ただ、それはどこか「虚飾に満ちた空間」という気がするのです。

間接照明をさんざん使いながらこんな事を言うのもどうかとは思うのですが、それが正直な心の声なのです。
光源からの光によって壁面や天井面がほのかに光る。そんな幻想的な雰囲気を作り出す反射光による照明形式に何故虚飾性を感じてしまうのでしょうか。
窓ひとつないトンネルのような真っ暗な廊下の突き当たりの壁面を、側壁の突き当たりに作ったスリットからの外光で照らすと、ちょうど間接照明で照らした様な感じになります。
ただ、そこに虚飾性は感じません。それは何故なのでしょうか。たぶん、その光が電球からの人工の明かりではなく、太陽からの自然の光だからそれを感じないのでしょう。
つまり、間接照明に虚飾性を感じてしまうのはその「現象」そのものではなく、その裏にある設計意図の中に「あざとさ」のようなものを感じてしまうからなのでしょう。
「過剰な演出」、「過剰な作為性」そんなものを感じてしまうからなのでしょう。
「形態は機能に従う。」とは機能主義の有名な言葉ですが、そんな言葉や日本家屋の合理性、機械や工場等の即物性に魅力を感じてしまう僕の好みが間接照明の中に虚飾性を感じてしまう一因なのかもしれません。

虚飾を感じる間接照明。ただ、それを封印してしまうつもりもありません。
それは建築というものは常にどこかで「虚飾」を内包していると思うからです。
あたりまえの事ですが、建築は決して即物的な究極の機械ではないのです。

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