
たー建物の寿命 (1) 再掲2022.07.25
先日、以前リノベーションを手掛けたお客さんが訪ねて来られました。「妻の実家を改装したいと思っています。また、こんなお話で申し訳ありませんが.....」ほんとうに少し申し訳なさそうにお話になるお客さんに、僕は即座にお答えし ...続きを読む

そー騒音2022.07.18
人間の五感、その中で人が建築と接する時に一番重要なものは、もちろん視覚です。そして、次に重要なものは触覚を除けば聴覚でしょうか。「音」によって建築のすばらしさを感じることはしばしばあります。ルトロネ修道院内に荘厳に響いて ...続きを読む

せー設計と施工(4)再掲2022.07.08
5 設計事務所に頼む この方法を選ばれた方が僕の事務所のお客さんになるわけです。 実は一口に設計事務所といっても、様々な仕事の業態があります。僕のところのように、住宅を望まれる個人の方から、直接仕事の依頼を受けるところば ...続きを読む

せー設計と施工(3)再掲2022.07.01
4 建設会社に頼む この方法は一般に言うところの建設会社による設計施工です。これは5つの方法の中で比較してしまうと、メリット、デメリットを挙げずらいですので、設計事務所へ依頼する場合とだけ比較してみます。 この設計施工の ...続きを読む

せー設計と施工(2)再掲2022.06.27
個人の方が住宅を手に入れようとすると、自分で作るのでなければ、大雑把に言って下のような5つの方法が考えられます。 1 既に出来た建売住宅を買う 2 ハウスメーカーに頼む 3 個人の大工さんに頼む 4 建設会社に頼む 5 ...続きを読む

せー設計と施工(1)再掲2022.06.21
「デザインビルド」 最近よくこの言葉を目にします。 設計(デザイン)と施工を一括して工事を依頼する方法です。東京オリンピックで作られる多くの施設も、この方法が採用されたと聞きました。 この方法のメリットは、受注する会社の ...続きを読む

すー数寄屋2022.06.11
数寄屋と聞くと誰もが思い浮かべるのは、京都の高級料亭のような上品な和風建築でしょう。骨太で格調高い武家屋敷や素朴で土着的な民家とは違う繊細で洗練された優美な日本建築です。 本来「数寄屋」という言葉はわび茶の茶室を指す言葉 ...続きを読む

しー篠原一男2022.06.02
篠原一男。彼の名は一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。ただ、僕にとっては若い時代に影響を受けた大変重要な建築家の一人です。 篠原一男は1925年生まれ、若き日に数学の道を志し後に建築家となった人物です。住宅建築 ...続きを読む

さー「寂」(2)2022.05.18
「さび」と聞くと、僕は「寂」と同時に金属の「錆」も思い浮かべてしまいます。鉄の赤錆、黒錆、銅の赤褐色の錆、そして緑青。機能的には決して歓迎できるものではありませんが、時と共に変わり果てていく金属の姿に「寂」のイメージを重 ...続きを読む

さー寂(さび)(1)2022.04.29
寂(さび)という言葉を聞くと、「わび・さび」という日本独特の美意識を表す言葉の一部と多くの人が思うかもしれません。しかし、どちらも昔からあった言葉ですが、「わび=侘」が茶の世界で極められていった美意識だったのに対し、「さ ...続きを読む

こーコルビュジェ(2)2022.04.16
「ロンシャンの礼拝堂」を見てから十数年後、僕は再び幾つかのコルビュジェ作品に出合うことができました。どれも魅力的な建築でしたが、別格だったのは「ラ・トゥーレット修道院」です。 その狭い修道院の個室に泊まり、食堂で食事を頂 ...続きを読む

こーコルビュジェ(1)2022.04.08
ル・コルビュジェ、本名シャルル=エドァアール・ジャンヌレ=グリ。「20世紀における最も偉大な建築家は誰か?」もしそんな質問をすれば、多くの建築家がこの人の名前を挙げるかもしれません。 「近代建築の五原則」「ドミノシステム ...続きを読む

く・けー空間・建築(5)2022.03.07
建築家にとって「建築」という言葉は「Architectre」の訳語として、芸術的な側面も含む意味深い言葉です。ただ、多くの一般の人達にとっては建設や建造などといった言葉と同じように、その工学的側面のみでとらえられる事が多 ...続きを読む

く・けー空間・建築(4)2022.02.15
「建築」という言葉が「Architecture」の訳語として使われ始めたのは明治以降のことです。 本来「Architecture」いう言葉は「アルケー」=原理・始原と「テクネー」=技術という意味が一体となった言葉で、単な ...続きを読む

く・けー空間・建築(3)2022.02.08
ギーディオンが20世紀初頭からのモダニズムの建築の中に見出した第3の空間概念、これを日本建築の中で考えてみると、僕が最初に思い浮かべるのは、ブルーノタウトによってモダニズムとの類似性を指摘され、世界的にも高く評価されるこ ...続きを読む

く・けー空間・建築(2)2022.02.02
ギーディオンという学者の「空間 時間 建築」という著作が初版されたのは今から80年程前になります。この中で彼は建築空間の発展を3段階に分け,3つの空間概念として要約しています。 第1の空間概念はエジプトやシュメル、ギリシ ...続きを読む

く・けー空間・建築(1)2022.01.13
「空間」「建築」、この二つの言葉は建築家にとって一般の人達とはかなり違った響きを持っています。 「空間」は哲学において、時に全ての事物に先立つ絶対的なものであったり、時に事物間の関係性によって決まる相対的なものであったり ...続きを読む

きー機能・機械(3)2021.12.25
戦時中の1942年、坂口安吾は「日本文化私観」の中で小菅刑務所とドライアイス工場と軍艦の中に感じた「美」について、次のように語っています。 この三つのものが、なぜ、かくも美しいか。ここには、美しくするために加工した美しさ ...続きを読む